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     林さんちのあぐらぐち物語 2008年 神無月5号
       http://www.hayashisanchi.co.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2008年 神無月5号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 怒涛の2週間でした、沖縄から南会津へ!困難だった大豆の刈り取り、餅
つきの本格化、子供達の脱穀に、パンフレットの撮影。その他、たくさんの
打ち合わせに次ぐ打ち合わせ。なんとか、乗り越えました、、o(^o^)o

 先のメルマガhttp://www.hayashisanchi.co.jp/mailbk/20081003.htmlで、
お知らせしましたが、11月1日よりお餅の価格を上げます、、m(_ _)m
餅以外の資材費が、上がり過ぎです、、(ToT)

  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□
ハナエチゼン       ■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□
ひとめぼれ       ■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□

             詳しい数字は、メルマガの最後に

2.今週の林さんち・・・・『日本の「食」は安すぎる』

10月28日に、「やまけん」http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/こと
「山本 謙治」さんの講演を、アグリファンド石川のサロンで、開催しました。
やまけんさんは、『日本の「食」は安すぎる』生活者が、買い支えなければ!
という著書を書かれている方です。春ごろ新聞に、やまけんさんの記事が載っ
たを見て、体に電気が走りました。なんと農業外の方で、そんなことを言って
くれている方がいるんだぁ!と思いました。その中には、生産農家、豆腐屋さ
んや、漬物屋さんが、真面目に作れば作るほど、苦しむ姿が浮き彫りになって
いました。

 林さんちの商品価格は、流通価格ではありません。いわゆる再生産価格です。
だから市場原理とは、切り離して考えるようにしています。だから、価格は、
スーパーマーケットの価格より高いですが、そんなに乱高下はしません。はっ
きり言って、林さんちでスーパーマーケット価格での生産は不可能です。やる
とすれば、海外で生産するか、品質を下げるか、偽装するかの、どちらか、ま
たは、全部やれば完璧です。でも、昨今の食品の問題は、その矛盾が噴き出し
ているだけで、私は当然の成り行きと考えます。でも世論は、なぜ偽装した!
なぜ混入した!と大騒ぎしていますが、根本は、やまけんさんの言う『日本の
「食」は安すぎる』に集約されます。

 しかし、やまけんさんの講演は、とうとうと、なぜ食品価格が、安いかとい
う理由から始まります。日本の人口減少、核家族から一人世帯へ、家庭での食
事の崩壊、過剰なスーパーマーケットの店舗数、ターゲット層の多様化。まあ
この話を聴いていると、もう暗たんたる気持ちになりますが、それは事実です。
そうなると、生産者<卸し<流通<消費者と、力関係は、圧倒的に消費者が強
くなります。そして今や「安全、安心、安価」な商品が求められています。そ
のしわ寄せは、全て、最下層の生産者に回ってきます。一部のあくどいスーパ
ーさんは、特売日と称して、通常卸し価格より、完全な赤字価格を要求してき
ます。それが今の「安全、安心、安価」です。生産者は、特売価格を拒否すれ
ば、即取引停止です。よしんば頑張って納品して倒産しても代わりの生産業者
は、いくらでもいるのです。

 林さんちも、そんなスーパーさんと取引していましたが、数年前に取引を、
中止しました。でも、その時でも売上げは、かなりの金額だったし、有名スー
パーとの取引は、ネームバリューにもなるので、取引中止は、すごく勇気のい
ることでしたが、今は、ホッと胸を撫で下ろしています。もしあの時に無理に
取引を続行して、しかもコストダウンの設備投資をしていたら、どうなったか
分かりません。そして、周りでは、そんな事情で廃業したり倒産する生産業者
が、たくさん出てきたのです。

 では、どうすれば良いのか!やまけんさんの講演を、聞いて確信したのは、
「生産者のメッセージを届ける」です。しかも、最近は、ターゲット層が、多
様なので、ありとあらゆる層への発信が重要です。けっして消費者、生活者が
バカなわけではなく、情報が伝わっていないのです。最近、霜降り牛肉ではな
く、短角牛と呼ばれる、赤身の牛肉が注目されています。短角牛は、草で育つ
ので、日本の山野での放牧で、肥育できます。でも、今のシェアはたった2%。
しかし、三ツ星レストランのシェフになると、脂の味の強い霜降りはNGです。
でも、そんな情報は、誰も知らないし、調理法も知らない。伝えて行けば、消
費も増えて、しかも、生産者も高い輸入飼料で苦しまなくて済む。

 お米=コシヒカリに、現在なっていますが、林さんちでも、ハナエチゼンを
http://www.hayashisanchi.co.jp/unchiku/030901.html、販売しています。ま
だまだ、伝わっていないし、販売数量も少ないですが、小さなシェアでも、お
客様には、生産者として伝えていかねばならないことが、あると信じて作り続
けています。例えばコシヒカリの新米を、寿司に使うのは、ど素人です。寿司
屋さんでは、硬めの品種のブレンドか、古米のコシヒカリをわざわざ使用して
寿司ネタの歯ごたえを実現しているんです。でも、一般には、お米=コシヒカ
リの方程式は、根強いのです。

 先日、林さんちの田んぼを盛大に埋めて建った、地域の新住民700戸の皆
様へ、地元のお米を食べませんか?という、DMを送りました。せっかく野々
市町に引っ越して来た新しい住民の皆様へ、地元のお米を食べて欲しかったの
です。でも、やまけんさんの講演を聞くと、まだまだ伝えなければいけない層
が存在しそうです。そして、年内に、新しい笑えるパンフレットを製作して、
皆様へお届けの予定です。乞うご期待です、、(o^-^o)

           ↓そんな林さんちのお米はこちら↓
         http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

3、我が志の思い、ますます強く

 南会津へ、食育の講話のために、青年塾の研修に出かけて来ました。そして
そこでお会いした池谷さんという方の話を聞いてびっくりして帰って来ました。
青年塾では、食事研修が重要なカリキュラムとして組まれています。今回は、
いつもの上甲塾長婦人ではなく、池谷さんが行うということで、へぇ〜?と思
って参加しました。出されたレシピは、地元の野菜をふんだんに使った和食で
したが、中心は「無農薬の玄米ご飯」。当然、青年塾の食事研修においては、
お手軽な調理ではなく、手間暇かけて、ダシを取ったり、素材からの調理が基
本だが、今回は、かなりランクが高い。

 玄米は、圧力釜に、陶器の鍋を入れて炊く方法でした。なにせ、標高700
mの高地なので、圧力釜は有効でした。野菜は、地元で無農薬栽培された、赤
かぶ、大根、にんじん、地元産大豆使用の豆腐等々の、泥付き、葉っぱ付きを
四苦八苦して調理して行きます。今回のクラスは、男性ばかりなので、それは
もう大騒ぎです。私も、料理は出来ないのですが、先輩として先頭に立って失
敗しては、叱られるを繰り返しながら、予定時間の2倍かかって作り上げまし
た。

 す〜〜っかり冷めてしまった味噌汁や玄米を、食べながら池谷さんのお話を
聞いて、さらに寒くなってしまいました。池谷さんは、化学物質過敏症に、数
年前発症したそうです。それまでは、BMWのバイクの国内マーケティングの
仕事をする会社の超バリバリのエリート社長さんでした。携帯電話を早くから
3台持ち、パソコンも3台同時に扱うような仕事ぶりだったそうです。ところ
が、無線LANを使った新しいシステムになった途端、体調が崩れ、発疹、吐
き気等々の異常が出たそうです。もう仕事をしたくても、まったくそんな電子
機器に近づけなくなり、結局、会社をたたんだそうです。

 病院に言っても、原因は、分からないし、外に出られないので診断書には、
「うつ病」となったそうです。そして止むを得ず転地療養で、空気の良い南会
津に移り住むことにしたそうですが、奥さんや息子さん達には、「お父さんが
狂ってしまった」と言われたそうです。奥さんとも、離婚話が持ち上がり、池
谷さんも、仕方ないかもしれないと諦め始めていたのです。しかし息子さん達
が、春休み、夏休みに南会津を、訪ねて来て大自然に触れるうちに、そして池
谷さんの体調も良くなって笑顔が戻って行くのを見て、「お父さん、引っ越し
てもいいよ」と言ってくれるようになったそうです。そんな中、奥さんも、理
解してくれるようになって、横浜から家族で引っ越したそうです。今では、家
族全員が、本当に南会津に来て良かったね!と言っているそうです。

 そんな池谷さんは、今NPO法人を立ち上げて、「あらかい健康キャンプ村」
を運営しています。最初、国へお願いしたけど上手くいかなかった事業を、今
の町長が、「国が認めなくても、私が認めてやる」と言ってくれたそうです。
そしてキャンプ村で、食や生活の改善を通じ体質改善を行っています。でも、
このキャンプ村に、実に多くの方が来ることに驚きを隠せないそうです。家庭
や職場、地域で化学物質過敏症のような病気が、いかに認められていないか、
そして苦しんでいるかが、分かるそうです。そして今、赤ちゃんが体内で、ア
トピーを発症、掻きむしって血だらけで生まれてくることもあると聞き、本当
に寒くなりました。でも、それはデトックスつまり、母親の体内の毒を赤ちゃ
んが解毒していることになります。

 林さんちは、お笑い系で、食について伝えることを使命に、頑張っています
が、もはや笑えない状況に近づきつつあるのかと思うと、ゾッとします。そし
て池谷さんの食育の話は、実に私の方法や話に似ていてビックリしました。遠
く離れた南会津の地で、方法は違えど同じ志を持つ方に、お会いできて本当に
良かったと思います。でも帰ってから、ますます私には、お笑い系の食育しか
出来ない、だから私は、これにまい進しようと、思いを強くしました。

林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.co.jp/cargopro/

            平成20年度      新米発売日
超普通じゃないコシヒカ 334袋/374袋 89%    9月24日
普通じゃないコシヒカリ 413袋/515袋 80%    9月12日  
普通のコシヒカリ    541袋/659袋 82%    9月12日    
ハナエチゼン      111袋/175袋 63%   8月21日
ひとめぼれ        255袋/286袋 78%   9月 8日

敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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